「集中しろよ!」-体育の先生の緊張した声が飛ぶ中,スポフェスの「組み体操」練習が進みます。5人組の「カシオペア」「ドラゴンタワー」の技は,土台になる子,その上にあがる子と,それぞれの子どもたちの頑張りによって初めて完成します。仲間を信じて自分の役割を果たさなければできない技,「心をひとつ」にしなければ完成しない技です。子どもたちの補助にあたっていると,技に挑戦する子どもたちの必死さと緊張感が手に伝わって来ます。「手に汗握る」とは,このことです。この子たちは今,まぎれもなく「頑張っている」「挑戦している」-子どもたちの頑張りに胸が熱くなる毎日です。

 「ごめんね,いたいでしょ。」「だいじょうぶ。」「やったあ,できたよ。」と,友だち同士本当は言葉を交わしたいのですが,おしゃべりしてしまうと,緊張の糸がゆるみ事故へとつながります。子どもたちの技1つひとつに無言の対話が広がります。

 練習での安全,無事故と,スポフェスをやり抜くことで「心をひとつ」にできる態度,力を身につけてくれることを毎日願っています。

6年生担任 鎌田裕子