「今から朝のスピーチを始めます。この前の日曜日のことです。私は・・・・・・・・。」

 私が担任を持ってからクラスの子どもたちは、朝の会で1分間スピーチをすることにしてきました。ノートルダム学院小学校では、多くのクラスで行われてきたことです。しかし、ほとんどの子どもたちが『スピーチ』ではなく、原稿を片手に『リ-ディング』になっていました。『これでは、スピーチの力がつかない。』ということが研究部で取り上げられ、今年度から少々形をかえて、全校で取り組まれています。今年度の研究目標『感じる心・考える力』~豊かな対話を通して~を受けてのことでもあります。
4月から『リ-ディング』にならないように指導してきて、徐々に成果が出始めています。つい先日、こんなに長い『スピーチ』をしてくれた子がいます。


『ハッピーのこと』

4年16組  Tさん

 私の宝物はハッピーです。ハッピーとはセキセイインコのことです。体の色が水色だから、『幸せの青い鳥』というあだなが、ついています。ハッピーは、おじいちゃんの家にいて、今、たまごを5つも持っています。巣箱からは、エサを食べるときだけしか出てこないし、夜におじいちゃんが寝ているときもたまごを一生懸命温めています。私は、ハッピーは『とってもがんばっているなぁ』と思います。ハッピーは、つがいでは飼っていないので、たまごはかえらないと思うけれど、温めています。私は『ハッピーは私より早く大人になったんだなぁ』と思いました。これからも『見守ってあげたいなぁ』と思いました。

こんな長文を原稿を見ないで、それでいて暗記ではなく上手にスピーチできているTさんはすごいと思いました。クラスみんなの真の『スピーチ』力がつくことを願って、取り組みを続けていきます。

4年生担任 中塚 博之