4月25日(月) 世界の共通言語は笑顔
FMから流れてきた曲で、最近、耳に残った歌詞があります。
♪きっと世界の共通言語は、英語じゃなくて、笑顔だと思う~
春休みを利用して ノートルダム三校の教員、保護者、卒業生の一団が、
ネパールバンディプールの ノートルダム校を訪問しました。私もそのメンバーに加わりました。
バンディプールは、山々に段々畑のひろがるとても美しい村でした。
けれども、村は、わたしたちにとっては、けっして暮らしやすいとはいえません。
水道をひねっても水は出ないことが多く、シャワーは山水がつたう雨どいの下で、わずかに髪をぬらす程度でした。
電気がつながればよい方で、滞在中は、懐中電灯とろうそくが手放せませんでした。
道はほとんど舗装されないままで、村の入り口には通行規制があり、車で村の中にはいることはできません。
険しい道を自分の足で歩いて進むしかないのです。
しかし、観光で訪れる外国人の中には、一ヶ月も二ヶ月もバンディプールに滞在したり、
ネパールでの滞在中、「もっと長くバンディプールにいればよかった」と言う人もいるそうです。
何がこの村の魅力なのでしょうか。
それは、学校や道ですれちがう子ども達のすばらしい笑顔ではないかと思います。
はじめ、ネパールはどんなところだろうと想像をふくらませ、少し緊張していた私でしたが、
バンディプールの村で出会う子ども達の笑顔に、心がぱっとほころびました。
「ナマステ」というと「ナマステ」と少してれた笑顔でかえしてくれるかわいらしい姿が心に残りました。
また、バンディプールの村で他にも心に残ったのは、村を散策しているときに、道ばたで見かけた青年です。
その青年は、朝日を浴びて、家のそばの低めの石垣を机代わりにして、テキストとノートを広げ熱心に勉強していました。
分厚いテキストは、英語で書かれたニュートン力学でした。数日間、ネパールで暮らした私たちはすぐその意味を理解しました。
停電の多い夜に家の中で勉強することはむずかしい、しかし勉強がしたい。
だからこそ朝の光を使える時間を大切に熱心にして勉強しているのでしょう。
時刻は朝の 5 時半ぐらいだったでしょうか。青年は勉強を終えた後、きっと静かな笑顔で一日をすごすのでしょう。
笑顔が幸せのバロメーターであること、
笑顔が他の人をひきつける魅力的なものであることを外国で改めて感じさせられました。
春になり、新学期がはじまりました。
一年を通して、京都のノートルダムの子どもたちはたくさんの笑顔をみせてくれます。
4月、初めての出会い・・ちょっぴりてれてはにかんだ笑顔、いっしょに遊ぶときのはしゃぐ笑顔、
音読発表会で上手に言えたと満足げな笑顔、新しい友達がふえたよと報告してくれるときの笑顔 ・・・・
そして、子どもたちが、いつか出会う世界中の誰かの前でも、このような笑顔でいられるような、
幸せで、こころの温かい人に育ってほしいなと願う毎日です。
2年 担任 本木 千紗子