寝ているあいだに

地震も火事も

かわったことは

なんにもなくて

いつものように

朝をむかえる

  そんな なんでもないことが

  とってもとても 幸せなんだ

宮中 雲子 「いつものように」より  

 

 学年末が近づいてきました。いつものように教室でクラスの子どもたちを迎え、いつものように一緒に静かに読書をし、いつものようになぞなぞとスピーチの朝の会を楽しみ、思いっきり授業をしてもりもり給食を食べて、いつものように日直とお祈り係の心のこもったお祈りをききながら一日をふりかえる・・・そんな、クラスの日常も残り数日です。

 思えば今年度は、新型インフルエンザが猛威をふるい、学級閉鎖になったこともありました。そんなときに、学年のある先生が「来週の音読の宿題はこれにしましょう!」と選んでくださったのがこの詩でした。毎日当たり前にできていたことができなくなって、その時はじめてわかる日常のありがたさを、この詩はあらためて教えてくれました。クラスのみんなが教室にいて、いつものように過ごせることは、とってもとても幸せなことなんだと思います。

 

 4月に出会った子どもたちと、話し合ったり笑ったり怒ったりしながらこの日常をつくってきました。ともに過ごせる残りの数日を、いつものように、でも二度ともどらない特別な時間として大切にしていきたいと思います。

 

3年担任  秋田 幸絵