暖かい春の陽射しに桜のつぼみもようやく赤らんでまいりました。このたびはお世話になりました方々に感謝をこめてご挨拶申し上げます。

 ふだん校長室のドアを開けております。この辺りを通り過ぎる子ども達の様子がよくわかります。「校長先生、ダンボール箱どこにあるのですか」とか「今日体育館ぼくら使っていいのですか」とか大きな声でたずねてくれます。
 また、ドアの外から校長室をのぞきこみ「あ、きれいな花がある」とか「コーチョウセンセイのオヘヤキレイナー」とか言ってくれます。この頃はバラやフリージャーや水仙がテーブル上に飾ってあるからでしょうか。甘い香りに引かれて心やさしい子ども達が笑顔でそっとのぞいてくれるのです。

 これまでたくさんの子ども達が、百人一首や祈りの言葉を暗誦しに来てくれたこの校長室は、4月から多目的室になります。半分は父母の会特設委員と文化委員の部屋として、あと半分はミーティングルームとして使用いたします。在校生保護者・卒業生保護者様の聖書クラス、保護者様との種々の打ち合わせ、夕方からは先生方の会議、などなどのために使うことになりました。このように4月からは学校と父母の会の共有スペースとなります。

 さて今年度3月末日をもって私ことシスターベアトリス田中範子は校長職を退任することになりました。長い間、30年もの間、ノートルダム学院小学校の校長として勤めることが出来ましたのは、皆様のご寛大なご理解とご協力のおかげでした。ありがとうございました。ご迷惑をおかけしたこと、皆様のご期待に十分添えなかったこと、任期中に成し遂げられなかった様々なことをすべてお赦し下さいますように。

 私の後任としては行田隆一が新校長に就任いたします。教頭としては原山稔郎と北村昌江の2人が、そして教務主任としては川端博之がそれぞれ管理職として小学校教育の運営に当たります。

 これまで私にお示しくださいましたご厚意に深く感謝申し上げます。これからも新体制を支えノートルダムのこれからの発展にご協力賜りますよう宜しくお願い申し上げます。私は名誉校長という名称で小学校の新しい出発や取り組みを見守るよう任命されております。学年の宗教や父母の会関係も担当いたします。今後とも皆様のご協力を仰ぎながらノートルダムの発展に尽くしてまいります。
 今日まで共に歩んで下さいましたことに衷心よりお礼申し上げます。どうぞ神様からの報いと豊かな祝福がありますように。心からの感謝をこめて。

シスターベアトリス田中範子