6年生の修養会が山の家でおこなわれました。
本校児童は入学から卒業までの6年間、山の家でのさまざまな学習や行事に臨みます。その中でも、この修養会はとりわけ大切な宗教行事です。卒業まであと半年となった6年生は、豊かな自然の中、神父様のご指導を受けて深く自分を見つめます。

 今年、6年生のお世話をしてくださったのは、イエズス会六甲教会の片柳弘史神父様です。神父様は、インドのカルカッタで出会った故マザーテレサから、神父になるように勧められたという方で、彼女のことばを実現させ、現在、積極的な宣教・奉仕活動を続けていらっしゃいます。

 神父様は、写真をスクリーンで紹介しながらお話を進められました。インドのことはもちろん、フィリピンの貧しい子どもたちの様子など、ご自分の体験を通して説得力の高いお話をしてくださいました。

 修養会の基本は沈黙です。6年生は口を閉じ、心は開いて神父様のお話から自分の今、置かれている状況をじっくりと考えます。

 お話のあと、校舎から出、さわやなか秋空のもとで、一人一人がその考えを深めます。
「鳥の声、虫の鳴き声が聞こえた」(児童の「振り返り」の文から)ほどの沈黙が保たれる中で、修養会は続きます。

 午後の「分かち合い」では、グループに分かれ、先生達のリードで進められました。
神父様からのお話をもとに、自分の思い・考えを心の底から伝え合います。

 学校へ戻り、保護者とともに「みことばの祭儀」に参加しました。この日の恵みに感謝し、山の家での学びをさらに強いものにするのです。

 祭儀は神父様の手を通して神様から祝福とご加護をいただく「按手(あんしゅ)」で締めくくられました。保護者も、教職員もそのお恵みにあずかりました。

 この修養会が、受験をはじめとする、この先のさまざまな困難を乗り越えるとともに、感謝の心を奉仕の行動に変えられる原動力を6年生に与えることでしょう。