‘Come in, please!!’
始業のベルと同時に、今日も教室の中から元気な子どもたちの声が聞こえてきます。その声を合図に扉を開けて教室の中に入って行く私たちを見て、子どもたちがざわめき始めます。
「あれ?先生が三人もいる~!!え~?!どういうこと?」
「Maya先生じゃない?そうだよね?」
みんな驚いた表情を見せながら興味津々でこちらを見ています。


<今週のゲスト Sarrah先生>

日本に帰国してからも時々海外から友人が訪ねて来るのですが、その度にまっ先に私が案内する一番の観光名所は、金閣寺でも清水寺でもなく、ノートルダム学院小学校の教室です。もちろん、子どもたちにはゲストが来ることは内緒にしています。


<4月のゲスト Maya先生>

 今年の4月にも友人を連れて来たのですが、ゲストを見るなり様々な質問が英語で飛び交いました。その後は本を読んでもらったり、一緒にゲームをしたりしてあっという間に終了のベルが鳴り、「え~~、もう終わり?今度はいつ会えるの?」と名残惜しそうに何度も手を振って見送ってくれました。たった一回だけ授業に参加してくれたゲストのことを半年経った今でもその名前(Maya)まで覚えているのには驚かされました。

 今日もゲストを前に、‘Who wants to ask questions?’ と聞くや否や、一斉にたくさんの手が挙がります。
‘What’s your name? What do you like? When’s your birthday? How old are you? Where are you from?’
次々に質問が飛び出します。一つ一つ英語で答えるゲストの声にじっと耳を傾けて、
「26歳?え~~~、高校生か中学生かと思った~。」
「スポーツが好きなんや。一緒一緒!me too!!」
今日はrecess time(リフレッシュタイム)の過ごし方についてのレッスンです。早速、ゲストにも聞いてみます。
‘What do you like doing during recess?’
‘I like playing tag, I like jumping rope, I like playing dodge ball. I like riding a unicycle.’
ゲストの発音に倣って、何度も新しいフレーズを繰返し口にする子どもたち。今日もあっという間に終わりの時間が来てしまいました。ベルが鳴ってからも、なかなか教室から出してもらえません。
「一緒に遊びたい~!!給食もここで食べられる?」
「今度はいつ来てくれる?まだまだ日本にいる?」

英語しか話せないゲストを目の前にして、「何て言ったらいいのかなあ。う~~~ん。」自分の言いたいことを何とかして伝えようとする子どもたち。

 このように本校を訪れた友人達からのThank you letterには、子どもたちと一緒に楽しい時間を過ごすことができた、素晴らしい経験をさせてもらった、子どもたちの素直さ、お行儀の良さに感動した、とたくさんの感謝の言葉が綴られています。

 「コミュニケーションツール」としての英語を学ぶ上で最も大切なのは、「自分の言いたいことを伝えようとする気持ち」であり、また「相手をわかろうとする気持ち」です。その事を一人でも多くの子どもに感じてもらえる場を提供し、その喜びを海外からの友人と共に分かち合うために、まず最初に私が案内するのがノートルダム学院小学校の教室なのです。
 さあ、次はどんなゲストが来てくれるのか、楽しみです。

英語科 西 美都子