本校には「めざす児童像」という3つの目標があります。そのひとつは、「神を敬い、自分も人も大切にする子ども」です。
その実現に向け、命を大切にし、平和をこいねがう心を養うための学習を全学年、年間を通しておこなっています。たとえば、2001年9月11日の同時多発テロ事件にちなんで、毎月11日は「平和を求める祈り」を朝のテレビ放送時に全校で唱えます
平和学習のハイライトは5年です。9月17日、平和学習のため広島へと向かった5年生の報告を紹介します。

 朝、新幹線で京都を出発し、10時に平和公園に着きました。事前学習で心を込めて折った千羽鶴を、原爆の子の像へクラスごとに捧げました。

 次に、グループに分かれて被爆体験の語り部さんに会い、お話を聞いたあと、平和公園のオリエンテーリングをしました。語り部の先生方は、石碑のあるそれぞれのポイントで待ってくださり、グループが来たらていねいに説明をしてくださいました。お話を真剣に聞く5年生の態度に応えるかのように、語り部さんも真剣に話してくださいました。

 昼からは、資料館の見学をしました。館内では、ボランティアの方のお話に聞き入る児童、また蝋人形が無言のうちに語る、戦争と原子爆弾の恐ろしさを実感する児童の姿が見られました。65年前の広島の惨状が5年生の心の中に広がっていきます。メモをとるだけでなく、まぶたにもしっかり焼き付けて現地の平和学習を有意義なものにし、資料館を後にしました。

 最後に、幟町(のぼりちょう)カトリック教会を訪ねました。三末篤實司教様のお話は、この貴重な現地平和学習の一日の締めくくりにふさわしい神聖な雰囲気の中でおこなわれました。

 よく祈った一日でした。戦争や原爆に巻き込まれた人々から平和のありがたさと大切さを学び、今の自分をしっかりと見つめ直すことで、自分の中にある平和の世界の視野をさらに広げました。

 


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