10月9日、4年生の稲刈りは、絵に描いたような秋空に恵まれました。

まず、一階の教室で、春の田植えの時からお世話になっている地元の田中先生に稲刈りのしかたを教えていただきました。

 

田んぼでは、稲が穂を大きく垂らせて4年生を待っていました。田植えをした時には手のひらにおさまるほどだった稲の生長ぶりに、子どもたちから驚きの声が上がります。

 
 

鎌を使うのは初めてという子がほとんどで、説明の時には心配顔も見られましたが、実際に握ってみると要領よく使うことができました。稲を刈っては友だちと協力して束ね、稲木に架けていきます。日差しが強くなってきました。10月もなかばを迎えるというのに、夏日のような暑さです。稲刈りですみかを奪われてとまどっているイナゴの背中が光ります。子どもたちの額にも汗がにじんできました。

 
 

お昼は駐車場にシートを敷いておにぎりをいただきました。おうちの人に作ってもらったおにぎりを食べながら、午前中に刈った稲の一粒一粒に想いをはせた子どももいたことでしょう。 

 

水分補給と腹ごしらえを終えて、作業がふたたび始まりました。照りつける太陽だけがやっかいですが、4年生のやる気がそれを上回っています。午前中よりもはるかにていねいに、そしてスムーズに刈り取りが進んでいきました。 

 
 

4年生全員の頑張りが実り、田んぼの稲はすべて刈り取られました。落穂ひろいも体験しました。稲刈りのあと束ねるまでに、そして稲木へと運ぶまでにうっかり地面に落としてしまう稲穂もあるのです。それを1本も残さないぞと、全員で田んぼを血まなこになって探しては拾い上げ、束ね直しました。「田植えをした時、どんな気持ちで、どんな願いで苗を植えたか、目をつぶって思い出してみよう・・・一粒ひとつぶに命があるんだよ」というアドバイスに子どもたちも心を動かされたようです。

ついばむ籾やすみかの稲穂はみんな稲木に架けられてしまい、イナゴやバッタやコオロギは引っ越しを余儀なくされました。虫たちには気の毒でしたが、4年生はとてもいい体験ができた一日でした。

閉校式では、各クラス2人ずつが体験の感想をその場で求められました。
「楽しかった」「鎌を使うのがちょっとこわかったけど、うまく刈れた」という声のほかに、「毎日食べている米を作るのが大変な作業だということがわかった」「お米は農家の方が88回も手間ひまをかけて苦労して作っているんだよ、と言ったお母さんの言葉の意味がわかった」という感謝の言葉が特に印象的でした。

脱穀は23日です。2俵、約120kgのもち米の収穫が期待されます。

 


4年生がもち米の稲刈りを担当しました。うるち米の稲刈りは、有志の児童と保護者が参加している「新米を食べる会」と教員が9月末に行いました。

もち米は12月の全校もちつき大会で使われ、うるち米は来年の3,4年生が山の家合宿でいただく予定です。


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