4年生は6月9,10日、2クラスずつに分かれ、山の家で森のラリーと稲の観察を行いました。

山の家は総面積が約18,000平方メートルありますが、その70%は森林です。校舎は山の南側斜面に建てられていますが、ここはもともとは棚田でした。それ以外は森林です。豊かな自然を利用した森のラリーは、自然観察にうってつけの学習です。観察の順路が決まっているだけでなく、いくつかの地点では、クラス全員があるひとつの観点でまわりを注意深く観察するようになっています。たとえば、ヒノキとスギの葉の違いを目視したり、ムササビの食べかすがないか探す場所などが決まっているのです。もちろん、季節や天候によって姿を変える森の中は、新たな発見のチャンスを子どもたちに与えてくれます。

10日は、前日の雨にぬかるんだ細い山道に注意しながら、クラスごとに森の中へ分け入りました。この日は梅雨の合間の好天に恵まれ、朝から太陽が顔を出していました。時折、木もれ日が低木の緑をあざやかに照らし出します。クラスの40人がちっぽけなグループに映るほどの広い林の中で、担任の先生の指示に従い順路を進みます。ぬかるみに足を取られた子には励ましの声がほかの子どもたちからかかります。蒸し暑さはほとんどなく、快適な森林観察でした。テントウムシ、コガネムシ、タマムシ、マイマイカブリなどの虫を見つけました。キイチゴや朽木に生えたキノコの姿もありました。観察を終えた子どもたちからは、「木の肌がつるつるだった」「夏の虫が動き出した」という声がありました。

 
 

駐車場から校舎へと向かう坂道から見渡すと、田んぼに緑色が目立ちます。5月12日に苗を植えてからもう1ヶ月経ち、成長してきていることが一目でわかります。
午前と午後に分かれてクラスごとに稲の観察をしました。子どもたちの感想です。

「苗がとても伸びていてびっくりした」
「苗が太くなった」
「なんか食べられるものになりそうだ」
「このまま順調に育ってほしい」

 
 
 

この日、京都市は最高気温が30度を超える暑さでした。山の家でも27度あり、初夏の日差しが稲を強く照らしています。太陽の光を浴び、たっぷりの水分を取って大きくなる稲。ある男子児童がこんな感想を言ってくれました。

「ぐんぐん伸びろよ、僕も伸びるで」